上智大学国際教養学部の
歴史と特色
■上智大学国際教養学部は1970年代後半に上智大学外国語学部の中に日本語・日本文化学科として開設され、当初はほとんどの学生が帰国子女でした。その後、1987年比較文化学部として独立。ほとんどの上智大学の学部が四谷キャンパスに集中する中で、比較文化学部のキャンパスは市ケ谷に独立し、比較文化学科と日本語・日本文化学科の2学科が設置されていました。
多元的な視野を生かした充実したカリキュラムと教育方針は、急速に国際化する世界に対応するものとして高い評価を確立し、2003年には、学部教育に関する優れた取組として、文部科学省から「特色ある大学教育支援プログラム」に採択されました。尚,2006年4月よりキャンパスを四谷に移し、学部名も国際教養学部として学部名称を変更致しました。
■国際教養学部は、一般の国内大学と大きく異なる点がいくつか挙げられます。その違いが国際教養学部の特殊性の由縁のようです。さて、その違いを検証してみましょう。
■学部には、様々なバックグラウンドを持った学生が在籍しています。全く海外在住経験を持たない学生、留学経験者、帰国子女、日本でインターナショナルスクールを卒業した学生、それに外国人留学生と非常にインターナショナルな雰囲気を持っており、毎年20を越える国々から外国人留学生が入学。全学生数の約30%を占めています、男女比では、3対7と圧倒的に女子学生が多く在籍しています。
■このような多様な学生の集まりの中で、語学を除くすべての授業は世界共通語である英語で行われています。従って、入学には英語の講義についていけるだけの相応の英語力が要求されています。
合格に必要とされるTOEFL®やSATのスコアを満たしていても、国際教養学部では入学時にプレイスメントテストを行い、各生徒の英語力を判定します。英語力の不足している学生にはBASICクラスを取ることが義務づけられ、そこで相当の英語力がつくといわれています。
また、プレイスメントテストは、同時に日本語でも行われます。そのテストにパスできれば上智大学四谷キャンパスの講義を受けることが可能で、その場合は日本語の授業となります。卒業時には、全学生が日本語と英語のバイリンガルな国際人になることを目指しています。
■学部の教育システムは、アメリカのリベラルアーツカレッジに類似していて、2学期制を採用し、世界の教育制度を考慮して年2回、4月(春学期)と10月(秋学期)に入学の機会を設けています。又、一般の国内受験システムの年に1度の試験で合否か決定するのとは違い、いくつかの書類を提出し、その出願書類の総合判断で合否が決定され、なおかつ年2回出願することが出来るわけです。卒業に必要な単位数は最低136単位です。
■比較文化、国際ビジネス・経済、そして社会科学の三つの柱を中心にした、国際教養学部の学際的なカリキュラムは、学生たちの分析力、批判的思考力を高めることを目ざしています。また、日本に関する多彩なカリキュラムは、国際社会における日本の現在と歴史の深い理解を可能にします。このような国際水準の教育を支えるために文章力、読解力、口頭発表力の英語運用能力を体系的に高めるレベル別の授業が多数用意してあります。
教員のバックグラウンドは多様で、それぞれの専門分野において世界クラスの大学で学位を取得しています。彼らの掲げる高い目標のもとに、学生たちは、教室の内と外で様々な経験を通して国際教養を学ぶのです。世界各地から集まった学生と教員に囲まれてのキャンパス・ライフそのものが、国際人として羽ばたくための揺るぎない土台となるでしょう
■国際教養学部では、小人数制で、デスカッションの多い授業が行われ、「自分の意見をまとめ、発表する能力を高める教育方法」と掲げられています。2学期制を採用しているため、授業は半年ごとに終了し、成績が出ます。
成績の評価はとても厳しいといわれ、学生はテスト、課題、出席状況などを評価されます。皆相当の勉強をしていて「国際教養では、アルバイトやサークル活動などはできないほど忙しい」といわれています。また、学費も各学期登録単位数を納入するシステムになっているので、学生の意識も違うようです。
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