2.発信と議論のための英語力
一方向性の情報収集や、日常的・一般的なコミュニケーションに較べると、発信・議論のための英語力にはさらに別の観点が必要となります。それは他者の視点を意識する、さらには内在化することです。
他民族と隣接・競合してきた地球上の他の地域に較べると、日本は極東の島国であるという地理的環境および歴史的背景からして、未知の相手に対して発信し、さらには議論するのが苦手なのは当然とも言えます。
それを認識した上で、どういう発信や提議をすれば未知なる他者に伝わるのか、それを学ばずには地球上でほんとうに相互に意思疎通できる英語力を持つことは難しいでしょう。
たとえば日本人の書いたものは欧米人からすると論理が欠落しているように見えたり、英語が話せても話すべき意味ある内容を持たないと言われたりします。
日本社会や文化の良さはそれとして、複数の視点から自他に対する批判的精神を持ち、併せて深い共感性をも備えた、他者との意義ある対話を可能にする英語力・思考力を育てることを目指します。