
担当講師からのメッセージ・対策編
トフルゼミナール講師 高木義人
プロフィール
横浜市立大学商学部卒
北アイオワ州立大学(U. of Northern Iowa)大学院へ留学。TEFL(Teaching English as a Foreign Language)を専攻。修士号(M.A.)を取得。
トフルゼミナール講師(受験科および留学科英語科目担当)
慶應大学とは?
慶應義塾大学のイメージというと、「政治家」や「プロ野球選手」、「アナウンサー」など特定の人物像を思い描く人、あるいはコンピューターが進んでいるなどの設備面を挙げる人、あるいは実務力が身につくようなインターンシップ制度などのカリキュラムを思い浮かべる人など、様々ではないでしょうか。慶應義塾大学はどのような大学なのでしょうか。あえて言えば、それらのイメージすべてを含めた全体が、慶應義塾大学そのものなのです。日本有数の総合大学として、教育の原点をきちんと踏まえ、さまざまな設備とすぐれたカリキュラムを提供しているその結果が、数多くの著名人を輩出しているのです。ここでは、慶應義塾大学をより深く知るために、慶應ならでは特色を10項目にまとめてみました。
1. 開かれた門
校名を記した門標のないことが象徴的に現しているように、学ぶ意欲のある人に可能な限り学問の場を提供できるように、他大学に先駆けてさまざまなカリキュラムやサービスなども取り入れています。また、コンピューター導入が進んでおり、インターネット上でも研究室の発表やサークル活動のお知らせなど、さまざまな情報を発信しています。
2. 豊富な教育カリキュラム
語学や情報処理科目の充実、豊富なカリキュラムと自由な発想でより良い教育環境を実現しています。また、商学部ではインターンシップ制度を導入し、企業のほか、官公庁や地方自治体、NGOなどへの派遣など、外の世界への太いパイプを持っています。また、社会に出て大学で学んだ分野とは別の仕事に就くというのはよくあることですが、その際にも学んだことをバネにし充分に活躍できる幅広い実践力を養えるような授業を展開しています。
3. 伝統に裏づけられた強いネットワーク
「社中協力」という伝統のもとに、卒業生との強い結びつきが今も連綿と生きています。これは慶應大学独自の呼称で、在学生、卒業生、教職員すべてを「社中」と呼んでいますが、この協力体制が、さまざまな企業・団体・地方自治体からの奨学金制度、また多方面に進出した先輩たちとのコラボレーションを通じての就職活動など、さまざまなネットワークとなって広がっています。この「社中」の交流は「独立自尊」(独立とは「国家権力や社会風潮に迎合しない態度」、自尊とは「他人を思いやる気持ちを持ち自己の尊厳を守り、何事も自分の判断・責任のもとに行うこと」)の精神と並んで慶應大学の特徴となっています。
4. 社会での実戦力を育てる
大学を取り巻く社会環境がめまぐるしく変化している中で、社会に活躍の場を見つけ積極的に貢献していく姿勢、実戦能力を養成するという考えがさまざまな授業に生かされています。この実戦力を育てることは、福沢諭吉の「実学の精神」に基づくもので、実社会で活かせるように学ぶ、という伝統からきています。
5. バランスのとれたプロフェッショナルの養成
実践力を開発するケーススタディなど、参加型の積極的な教育の場がここにあります。「チェアシップ制度」で企業などから実際にそのテーマに携わっている著名人を講師に迎え、理論を実現していくまでの過程を、目に見える形で理解できるよう、独自の授業スタイルを展開しています。これは社会に出たときに「広く浅く」のゼネラリストではなく、また「専門にだけ突出している」スペシャリストでもなく、本当の意味で、「突出しているものがあるが、それだけでなく幅広い教養も豊かな」バランスのとれたプロフェッショナルの養成を目指しているのです。
6. 語学力を身につける
自分の目標や目的に合わせてレベル別に細かく分かれた科目の中から、自分に合ったものを4年間を通じて学ぶことができます。従来の「語学は一般教養の2年間」という認識を一新するカリキュラムです。この意図するところは、専門分野の知識を習得するのはもちろんのこと、それを外国語で説明できるような、国際性を養うためのものです。英語に関しても、ディスカッションやディベートなどで、生きた英語を学べる環境があります。さらにスキルアップを目指す人には、少入数編成のクラスが研究室に設けられています。
7. 国際性豊かな人へ
海外の大学と協定を結び、相互に学生を派遣する交換留学制度を設けています。留学を希望する学生へは、諸外国の大学案内やカウンセリングなども行っています。一方、海外から多数の留学生を受け入れているので、キャンパスの中でも諸外国の留学生と接する機会があり、いながらにして国際交流の幅が広がっていきます。
8. コンピューター
コンピューターは、これからますますなくてはならないツールの1つでしょう。情報処理能力を養成するために、学部を越えて開講されている科目も学ぶことができます。1人1人の学びたい意欲に応えるために、入門講座からコンピューター言語のマスター、グラフィック、さらに上級を日指す人へは情報処理を前提としたコミュニケーション能力の養成、各種統計・数値解析プログラムの使用など、さまざまな研究への利用技術を身につけるために、幅広い科目が並んでいます。
9. メディア・センター
情報を有効活用するための施設として、各キャンパスそれぞれに設置されているメディア・センターは図書館としての役割のほか、AV資料、CD-ROM、データベースなどのさまざまな情報を保管しています。いつでも身近に情報を探るツールがある、という恵まれた環境を実感できる場所です。
10. メディア・コミュニケーション研究所など充実した諸機関
すべての学部生に開かれたこの研究所は慶應大学ならではのカリキュラムの1つといえるでしょう。試験に合格した2年生から研究生になることができ、科目はマス・メディアの基礎科目からマス・メディアの制度、法律、政策など幅広く、より実際に近いことを学ぶために、実務家による新聞、放送、広告などのセミナーも設けられています。マスコミ界に就職した先輩から情報を得ることもでき、将来の就職先としてマスコミ関連を考えている人にとってはまさに実学の場といえるでしょう。このほかにも、学部を超えて設置されている諸機関の充実は目を見張るものがあります。