

専任講師紹介

プロフィール
トフルゼミナール専任講師(英語科担当)
「早稲田の英語」「東京外大の英語」「慶應の英語」など執筆多数
講師からのメッセージ
早稲田大学は近年創立125周年を迎えた伝統を誇り、数多の卒業生たちが様々な分野で活躍する、まさに日本の「私学の雄」と言えます。かつては質実剛健の学生気質から「蛮カラ」のイメージがありましたが、実は早稲田の最大の特徴はあらゆる人材を飲み込んで、その多様性をエネルギーにする「人材の坩堝」である点でしょう。
私個人も、早稲田の杜に4年間学ぶ中での最大の収穫は、実に様々な個性とふれあい、多大な刺激を受け、考え、そして人間として成長できたことです。学究にせよ、ゼミ活動にせよ、そしてサークル活動にせよ、このような多様性の中でもまれるという貴重な経験は早稲田のような全国から学生が集まってくる総合大学でこそ可能になると思います。
その早稲田が「創立125周年」を機に、“第二の建学”を宣言しています。そのキャッチフレーズは「グローバルユニバーシティー」。「早稲田」から「WASEDA」へ、世界中でトップクラスとして評価される大学を目指すというものです。
具体的に大学が打ち出している「WASEDA」確立の柱の中には、「多文化が共存・融合する地球社会における知の基盤の構築」、「地球上の至るところを学びの場とし地球共同体のリーダーを育成」、「日本文化・アジア文化の国際的研究拠点を形成」などの目標が掲げられています。
このような大きな柱からは、これまでの早稲田の特徴であった「多様性の共存」を国内規模から世界規模へ広げていこうとする伝統の「継承」と「発展」がはっきりと読み取れます。先ほど、「全国から学生が集まってくる」と書きましたが、今や全世界から学生が集まってくる国際的な大学への飛躍を目指しているのでしょう。比較的新しい国際教養学部は、授業全てを英語で行い、1年間の海外留学が必須とされ、さらに学生の約4割を留学生が占めているといった点で、まさにその目標の象徴的な存在です。
このような早稲田の方向性を考えると、今後早稲田がどのような学生を求め、どのような能力を入試で推し測ろうとしているのかも見えてきます。まずは、様々な文化・考え方を理解し、それらの違い認めつつもそれを融和的に乗り越えていく柔軟性。それらを学び、吸収するための高い語学力(またはその潜在性)、自らの考えを端的に表現し伝えるコミュニケーション能力、そういった能力を社会で生かしていくための社会的関心や行動力‥‥などなど。簡潔に言えば「国際人となり得る資質」と言えるでしょう。そしてこのような資質を、受験生の英語力と日本語力を試すことによって推し測っていこうとするに違いありません。
早稲田を目指す受験生には、細かい知識の吸収に終始するのではなく(もちろん知識の吸収も大切ですが)、上に挙げたような資質を身に付けようとする根本姿勢を常に持って日々の学習に取り組んでいってもらいたいものです。その積み重ねが、きっとあなたを早稲田の杜に導いてくれるはずです。